近年、従来の一般の葬儀に対して家族葬を営む人も増えています。これは、費用の点と共に、華美な葬儀ではなく、親族やごく親しい人達で故人を偲びつつ送る方が良いと考えている人が増えているからでしょう。
私の場合も、こうした点から母の葬式を大阪の家族葬専用会館で営みました。母は95歳で他界し、曾孫達まで入れると親族が20人余で家族葬としては参列者の多い葬儀でした。
それでも、通夜に終夜線香を絶やさぬように子供夫婦6人が交代で控室で仮眠し、また式の時には式場に置かれていた小さなリビングセットを片付け、全員が参列する事が出来ました。
式場が狭い分だけ、小さな祭壇でも見ずぼらしくなく、花で飾った祭壇はそれなりに立派でした。母の思い出を語りつつ、身近な親族を中心に母を送る事が出来て、良い葬儀でした。
父の葬儀の時には、私達兄弟がまだ現役で、私達の会社関係の参列者も多く、一般葬を営みましたが、参列者への挨拶等で、ゆっくりと父の死を悼む暇もありませんでした。
遺族が置かれた状況で、家族葬にする事が難しい事もありますが、両方の葬儀を経験し、家族葬も良いものだと強く感じました。